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【ネタバレ注意】演劇集団キャラメルボックス「ミス・ダンデライオン」感想 [舞台]

もう東京公演も始まってしまいましたが
それはそれ。忘れないうちに載せてみます。

もうかれこれ一ヶ月前になりますが
2月19日に南十字星だけを
20日の夜と21日に二作品通して観てきました。

大阪でしか観られていないので
名古屋や中野を経て
すでに違った表現に変わっているところも
あるかとは思いますが、
とりあえず大阪版の感想です。
どんどん書いていたら超長文になったので
一作品ずつです。


まずは上演順に沿って
『ミス・ダンデライオン』から。

前回の初演も大好きで。
DVDをあわせて何回も観ていた作品でした。
今回は順番が固定になっていたので
時間の都合上2回だけ観たのですが
短くまとめると
いいもの観てきた!!!です。

以下、結構長文な
ネタバレ込みの感想です。


演劇集団キャラメルボックス
25周年記念1
ハーフタイムシアター・ダブルフィーチャー
「ミス・ダンデライオン」
2010.02.20(土)1800
2010.02.21(日)1400
@大阪・サンケイホールブリーゼ

原作:梶尾真治
『クロノス・ジョウンターの伝説∞インフィニティ』所収
「鈴谷樹里の軌跡」

【出演】※敬称略、パンフレット参照。
鈴谷樹里:岡田さつき
青木比呂志:岡田達也
吉澤:阿部丈二
北田/武子:前田 綾
古谷:筒井俊作
葉山/吉本:石原善暢
水村/祥子:小林千恵
11歳の樹里:稲野杏那
野方耕市:西川浩幸


【あらすじ】※()内キャスト名は敬称略
現在横浜大学付属病院で医師として働く
鈴谷樹里(岡田さつき)には
忘れられない人がいた。
小児結核で入院していた11歳の夏に亡くした
「ヒー兄ちゃん」こと青木比呂志(岡田達也)。
現在彼女が担当する患者・吉本(石原善暢)も
彼と同じ「チャナ症候群」という難病を患っていた。
ある日、出入りの製薬会社営業・古谷(筒井俊作)から
チャナ症候群の特効薬の情報とサンプルを入手する。
驚異的に回復する吉本を見て樹里は思う。
この薬が、あの頃にあったなら…。
そんな時に偶然に知る、時を越える機械
「クロノス・ジョウンター」の存在。
樹里は、ヒー兄ちゃんを救うために
19年前の、あの夏に飛ぶ。

---------------------------

この話は、
ある程度の過去までは飛べるけれど
自由自在には滞在もできず
さらに、帰還の際は
もとの時代どころか
飛び越した未来にはじきとばされるという
ちょっとくせのあるタイムマシン
「クロノス・ジョウンター」が関連する
連作のなかの一作です。

舞台化されているのは
今回一緒に上演されている
完結編「南十字星駅で」の他
『クロノス』(2005年)
『あした あなた あいたい』
(2006年、ハーフタイム)と
少し特性の違うタイムマシン
「クロノス・スパイラル」の登場する
『きみがいた時間 ぼくのいく時間』(2008年)が
あります。
共通する登場人物が出てくることもあるので
他を見ていても楽しめる点もなくはないですが
でも、これは完全に単品でも楽しめる作品。


前回の初演から4年弱。
樹里ちゃんとひー兄ちゃんを筆頭に
全ての役の方がそれぞれに
かなりパワーアップしていて。
ハーフタイムなので、上演時間は一時間限り。
台詞も場面も覚えているのに
それでも涙がとまりませんでした。

「一昨日はウサギを見たわ。
昨日はシカ。そして今日はあなた」
作中に登場するこの一節だけでも
オープニングの音楽だけでも
ちょっと泣きそうになるのは
我ながら思いいれすぎだとも感じますけれど。

樹里ちゃんのちょっとした表情、
小さい樹里ちゃんと対峙する場面が
とても深くなっていたのが印象的でした。

土曜日の回は、運よく取れた席が
最前列で、とてもよく表情が見えて。
特に、大きい樹里ちゃんと
小さい樹里ちゃんの表情が素敵でした。
二人が揃って顔を合わせる場面が特に。

そしてやはりこの作品では
ヒー兄ちゃんの変貌?成長?っぷりが
いい意味で気になりました。

作家志望の素朴な人なのに、
ちゃんとそうやって見えるのに
ふとした瞬間のひー兄ちゃんの表情や視線が
とても艶っぽくてどきどきしました。
特に、樹里ちゃんに告白する時のあの色っぽさ!!
どうしてくれようとか思うくらいの艶やかさでした。


初演からの時間で積み重ねたものが
とてもいいかたちで作用しているのかなあとか
思って観ていました。

こちらの作品は、どの方も
それぞれ「役」の人にしか見えなくて
始めから最後まで、
がっつりと引き込まれて観ていました。

個人的には、
下手側でせっせと看病している
吉本夫妻(で合ってるかな…?)
石原さんとこばちえさんが演じられている
陸上部の顧問の先生と
その奥様のオフなお芝居が
とてもあったかな感じで好きでした。
思いあってる感じが素敵(*´艸`)

基本的に樹里ちゃんの場面を追いかけている場面ですが
できるかぎりちらりちらりと
下手のお二人を目で追いかけてしまいました。
この二人に関しては、断然今回のほうが大好きです。
役者さんが変わるって、
こんなに印象違うものなんだなあと思ったり。
初演のときは別の意味でどきどきできる
お二人だったので…。

綾さん演じる武子サマのパワーアップぶりも素敵でした。
完全に別人である北田さんとのギャップ
やっぱりよい感じ。
旦那様の吉澤先生があべじょーさんになって
溺愛というよりもやや気弱な感じになったので
対比として、ますますわが道をいく感じに。
バンクーバーを終えた後もやっぱり逆イナバウアー
は続いているのでしょうか…。
「逆イナバウアーでさようなら~」は
やはり名言です笑


そしてシリーズ全作に登場し、
今回の二作品にも共通して登場される
西川さん演じる野方さん。
もうこの人は別格で大好きです。
この短いお話の中、
異なった年代で登場するので
話の中とは言え、不思議な感じでした。
ちゃんと若くて、ちゃんと成熟している。
そしてそれぞれに野方さんとしてそこにいる。

今回の二作品は、個人的には
野方さんと、「クロノス・ジョウンター」本体を
観にいっているといっても
過言ではないくらいなので
それぞれの話の中の野方さんを
存分に楽しんできました。
彼を目にするたびに、思い出すたびに今も
彼に連なるいろいろの話のかけらと
人々の軌跡も浮かんできます。

もうすでに名古屋・中野の公演も終え
一番の長丁場である池袋での公演が始まっていますが
たくさんの人たちがこのお話を観てくださいますように。

機会があれば……お財布が許したら
もう一度くらい観たいなあとも思いますが
正直、すでに次回公演の先行も始まってしまったので
よくよく考えて、悔いのない選択をしたいと思います。

ああでもやっぱ樹里ちゃんとヒー兄ちゃんを
もう一回観たい…!!
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